クルマの楽しみ方みつかる週刊カーライフ

新しい発見がきっとあるカーライフにまつわるコラム集。
毎週更新中!

カテゴリー

シリーズ一覧

  • あれコレ気になる
    カーグッズ
  • カー用品選び方
    指南
  • 365日、
    ドライブ日和
  • カー用品店の楽しみ方、
    付き合い方
  • シリーズ以外の
    コラム
週刊カーライフTOPへ

執筆者一覧

  • カーグッズ
    マガジン編集長
    倉嶋 源
  • レーシング
    ドライバー
    新田 守男
  • カーライフ
    アドバイザー
    鈴木 珠美
  • 様々な分野で
    活躍する
    達人たち
週刊カーライフTOPへ
シリーズ選択
執筆者選択

カーグッズマガジン編集長の「あれコレ気になるカーグッズ」令和元年記念 平成なカーグッズを振り返る

倉嶋 源2019/07/05

クルマ生活応援マガジン、Car Goods Magazine(カーグッズマガジン)の編集長としてカー用品からアウトドアグッズまで、クルマ生活に関連するあれやこれや気になるカーグッズをピックアップ。第二回目は、前回に引き続き、令和元年記念と称して“平成”をカーグッズで振り返ります!


昭和ムードからの脱却

白いレースのシートカバーといえば、それこそ在りし日の昭和イメージそのものかもしれません。古いというか懐かしいというか、平成のマイカーライフを全開で過ごされた方にとっては、とっくの昔に過ぎ去った遠い記憶ではないでしょうか。

しかし知人に面白い話を聞きました。海外、それもアメリカ西海岸の富裕層には、このレースのカバーが斬新に映るのだそうです。いわく「ソー、クール!」だとか。実際、頼み込まれて何セットも日本から送ったと、その知人は驚いた顔で言っていました。

平成のカーグッズを振り返ると、昭和ムードの脱却がその根底にはあるような気がします。より自由度が増すカスタム文化の熟成に合わせ、スポーティにレーシーにオートパーツは洗練され、そしてグッズの類いも日用品と歩を合わせるようにオシャレになっていきました。

昭和から平成へ生き残ったグッズが“水中花”

一方、昭和と平成を通じ、スタイルを変えずに生き残ってきたグッズもあります。前述のレースカバーもその一例。ドライバーの身体に接し、そして手で触れるモノほど時代に左右されづらいのかもしれません。

水中花シフトノブをご存知でしょうか?イメージ的には平成というより昭和そのものかもしれません。それでもトラックドライバーから愛用され続けてきた事情もあり、かつてほどの勢いはないまでも脈々と生き長らえてきたロングセラー品です。マニュアルトランスミッション全盛の時代、ステアリングハンドルと並んで最も触る機会の多いシフトノブに採用され、小粋な嗜好品としても愛用されていきます。

シフト操作の忙しいスポーツ走行派にとって、ステアリングハンドルとシフトノブの距離が近いに越したことはなく、背丈の大きい縦長形状が好まれたとも聞きました。造花を使わない純クリスタル型と合わせ、主流ではないにしても一定層の人気を獲得します。

それでも、いつしかオートマ車が主流になり、シックなインテリアが専らになると、シフトノブに求められる役割も変わってきます。平成末期には好事家によるコレクターズアイテムとして、細々と流通する程度になりました。

ただ、クルマ以上に昭和のお土産屋さんでもお馴染みだった水中花は、そもそも江戸時代から続くと言われる由緒正しき民芸技法。一時的な制約によって表舞台からは姿を消しても、そのマインドはちょっとやそっとじゃなくなりません。

ジャパネスクのカーグッズ、再び

平成末期に近づくと、別アングルからジャポニズムを感じさせるシフトノブが登場します。それが日本刀の柄をアレンジする技法。刀鍛冶の伝統技術を継ぐ地場産品も登場するなど、刀ブームと相まってちょっとした話題になりました。

レースカバーに水中花、そして刀の柄と、その手法は様々とはいえ、一時のブームで語れない文化的側面がカーグッズにはあります。身のまわりのものが一様にデジタルに置き換わるなか、実際に手で触れる嗜好品として、車内小物でも末永く生き続けるのでしょう。それこそ、海外で評価されることで見直し気運が高まる国民性を考えても、ジャパネスクのカーグッズが今後もう一花咲かせる機会も来るかもしれません。

文・倉嶋 源

カーチューニング誌での丁稚奉公、新車雑誌での下働きを経て、2007年よりカー用品専門月刊誌・Car Goods Magazine(カーグッズマガジン)の編集長を襲名。雑誌業界歴20年超の大半を通じ、オートアフターマーケット業界に身を捧ぐ。