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レーシングドライバー新田守男さんに聞く!「カー用品の選び方指南」タイヤの性能がはっきりと出るのは緊急事態のときです

新田 守男2019/07/12

黒くて丸い物体、タイヤ。どれも同じように見えるけど、何が違うの?どうやって選んだらいい?
レーシングドライバー新田守男さんに「カー用品の選び方」を教わるシリーズ、第1回は「タイヤ交換」について聞いてみました。


もしかしたらその事故はタイヤの劣化が原因かも

――お金もかかるし面倒だからと、つい先延ばしにしたくなるタイヤ交換。交換時期が過ぎても使い続けたら、どうなりますか?――

という質問をよく聞かれるのですが、一言でいうと非常に危険。当たり前のことですがあえていうと、タイヤは消耗品です。走行や経年によって摩耗したり、ゴムが劣化したりして、新品の状態から性能は確実に落ちていく。タイヤの性能が落ちると、「走る」「止まる」「曲がる」「車体を支える」といったタイヤの機能が果たせなくなって、クルマが安全に走ることができなくなります。ただ、タイヤの性能が落ちたからといって、ドライバーが「タイヤの性能が落ちた!」と自ら気づくことはそうそうありません。安全な状況(晴天で路面の状態がよい等)で運転するぶんには、タイヤ性能の差を感じることは難しいですね。

タイヤの性能がはっきりと出るのは、緊急事態時。雨天時のブレーキ性能やコーナリング性能への影響です。性能が低いタイヤは、たとえば人が急に飛び出してきたときに止まりきれなかったり、ゲリラ豪雨に襲われたとき、タイヤが水にのって突然ブレーキやハンドルが利かなくなったり。つまり、もしかしたら起こした事故は「タイヤが劣化していたせい」だったかもしれない……。でもこのことは事故後にタイヤを検証して調べたわけではないので、なかなかドライバー自身がそう思う機会というのはないんですね。ひとつだけ明確に言えるのは、緊急事態のときに回避できるかどうかはタイヤのコンディションが大きく関わっているということです。事故が起きてからでは遅いから、タイヤ交換の時期が来たらタイヤを速やかに交換して、タイヤの性能を一定にキープすることは必須。くれぐれも、普段運転していて問題ないからと、タイヤの交換時期が過ぎても「まだいける」と粘ったりはしてほしくないですね。

行きつけのガレージをつくり、スタッフとの信頼関係を築くことが大切

――「そろそろ交換時期です」とアドバイスされても、「まだいける!」と根拠のない自己判断で、粘っていました……。また、ガソリンスタンドなどで交換を勧められても「まだ大丈夫じゃないの?」と、ついスルーしてしまいます。タイヤの交換時期を知るにはどうすればいいでしょうか?――

僕の場合は職業柄、自分で「まだ大丈夫」「そろそろ替えたほうがいいな」と判断できるけど、一般ドライバーの方は、たまたま入ったガソリンスタンドでいきなり「替えたほうがいいですよ」と言われても、戸惑っちゃいますよね。「営業じゃないの?」「いや、もしかしたら本当に交換したほうがいいのかも……」とか。それって僕が思うに、タイヤ交換のアドバイスしてくれる方と、ドライバーの間に信頼関係があれば解決することだなと思います。タイヤは安い買い物ではないし、安全にかかわるものだから、信頼関係のない人から急に勧められても「はい替えます」とはなりくい。

僕がおすすめしたいのは、マイカーを安心して任せることができる、行きつけのガレージをつくっておくこと。たとえばお気に入りのカー用品店を見つけて、マイカーのことは何でも相談する、そして普段からマイカーを見てもらう。そうやってふだんからお店の方々と信頼関係を築いておけば、タイヤ交換の適切なタイミングも教えてもらえるし、信頼するプロから勧められたら、安心、納得して交換しやすいですよね。

新田 守男(にった もりお)/レーシングドライバー

1986年に富士フレッシュマンでレースデビュー。それ以降、‘90年全日本ツーリングカー選手権でチャンピオン、’94年より全日本GT選手権(現SUPER GT)で活躍を続け、’96、’99、’02年全日本GT選手権でクラスチャンピオンを獲得。2019年はK-tunes RC F GT3で参戦中。今期は開幕戦岡山、第3戦鈴鹿で優勝し、GT300通算最多優勝記録を22勝に更新。名実ともに記録を築いてきた「ミスターGT300」。