タイヤサイズ表示

タイヤ
サイズの
見方
が分かる!

基礎知識をプロが簡単解説!

更新日:2024年9月27日

タイヤの側面にはサイズ以外にも、どれくらいの重量をかけていいのか、耐えられる最高速度などさまざまな情報が表示されています。それはタイヤのプロフィールのようなものでタイヤを選ぶ際にとても役立ちます。そこで今回はタイヤサイズの見方からタイヤにはどんな情報が表示されているかを紹介します。

タイヤサイズの確認方法

サイズはタイヤの側面で確認することができます。
タイヤを交換する際は実際に装着されているタイヤを確認しましょう。それでは具体的に紹介します!

タイヤの側面で確認

タイヤの側面

タイヤの側面(サイドウォールとも呼ばれています)にはたくさんの情報が書かれていますが、「195/65R15 91H」のように数字とアルファベットが刻印されているものがタイヤのサイズを表しています。

「タイヤサイズ表示の見方」はコチラ ▼

運転席ドアの内側や
取扱説明書でも確認できる?

運転席ドアの内側

大抵の場合、純正タイヤサイズは運転席側のドアの内側にあるタイヤサイズと空気圧がかかれたシールや取扱説明書に記載されています。

タイヤサイズ表示の見方

タイヤに刻印された数字、アルファベッドにはさまざまな情報が記されています。
車によって並ぶ数字とアルファベットは変わりますが並び方は同じです。ここでは、それぞれの数字とアルファベットの意味を紹介します。意味が分かると、タイヤ選びがしやすくなるはずです。最近メインとなっているISO(国際標準化機構)の表示についてご紹介します。

乗用車用タイヤの場合

タイヤサイズ表示
タイヤサイズ表示の意味

❶ 195 :タイヤ幅の呼称(mm)

195は、タイヤ幅(断面幅)が195mmであることを示しています。
※断面幅とは、タイヤの総幅から側面の柄や文字などを除いた幅です。

❷ 65 :偏平率(%)

65はタイヤの偏平率を示しています。偏平率は、タイヤ断面の高さ÷タイヤ断面幅×100で計算します。偏平率が低いほど、タイヤが地面と接地する幅が広がり、タイヤの側面(サイドウォール)の厚みが薄くなります。偏平率が低いタイヤは、スポーツ走行を重視した車に装着されているケースが多いです。
※扁平率と表記されている場合がございます。

❸ R :タイヤ構造

「R」は、ラジアルタイヤを表すアルファベットです。ラジアルタイヤとは、ラジアル構造のタイヤのことで、他にもバイアス構造のバイアスタイヤもありますが乗用車用タイヤはほとんどがラジアル構造のタイヤとなります。

❹ 15 :リム径

タイヤの内径(ホイールのリム径)をインチで示した数値です。

❺ 91 :ロードインデックス
(荷重指数)

ロードインデックス(荷重指数)とはタイヤ1本にどれくらいの負荷をかけてもよいか(荷重能力)を示す数字です。91の場合は、指定空気圧で615kgまで最大負荷能力があることを表しています。つまり、4本だと合計で2.46tとなります。

参考:車両総重量の目安

軽自動車:~1t弱
普通車・セダン:1~1.5t程度
ミニバン・SUV:2t前後

タイヤ交換時は純正タイヤのロードインデックスを下回らないように注意しましょう。

※タイヤサイズが同じでも数値が異なることがあります。

荷重指数(L1)対応表
LI 負荷能力(kg)
60250
61257
62265
63272
64280
65290
66300
67307
68315
69325
70335
71345
72355
73365
74375
75387
LI 負荷能力(kg)
76400
77412
78425
79437
80450
81462
82475
83487
84500
85515
86530
87545
88560
89580
90600
91615
LI 負荷能力(kg)
92630
93650
94670
95690
96710
97730
98750
99775
100800
101825
102850
103875
104900
105925
106950
107975
LI 負荷能力(kg)
1081000
1091030
1101060
1111090
1121120
1131150
1141180
1151215
1161250
1171285
1181320
1191360
1201400

❻ H:速度記号

このアルファベット表記は速度記号といい、どれくらいの最高速度にタイヤが対応しているかを示すアルファベットです。「H」の場合は、規定の条件のもとでそのタイヤが走行できるのは最高速度210kmです。
※タイヤサイズが同じでも対応できる最高速度が異なる場合があります。

速度記号表
速度記号 最高速度(km/h)
L120
N140
Q160
R170
S180
T190
H210
V240
W270
Y300
ZR※1240超
(Y)※2300超
速度記号 最高速度(km/h)
L120
N140
Q160
R170
S180
T190
速度記号 最高速度(km/h)
H210
V240
W270
Y300
ZR※1240超
(Y)※2300超

※1 ZRは速度カテゴリー
※2 最高速度300km/h超の場合は、速度カテゴリー「ZR」に加えてロードインデックス及び速度記号Yを括弧書きにて表示

商用車用タイヤの場合

商用車用タイヤの場合

❶ 145/80R12:タイヤ幅・偏平率
・タイヤ構造・リム径

乗用車と同じく、145はタイヤ幅、80は偏平率、Rはラジアルタイヤを表します。12はタイヤ内径を示す数字です。

❷ 80/78:ロードインデックス
(荷重指数)

乗用車と同じく、タイヤにどれくらいの負荷をかけてよいかを示す、ロードインデックス(荷重指数)を表す数字です。
80/78の2つの数字は、80がタイヤ1輪の場合。78はタイヤが複輪ある車に装着されているタイヤの場合で、1つのタイヤに対してかけられる最大負荷能力を表します。
タイヤが1輪ずつの車は80が基準で、450kgまで負荷能力があります。タイヤが2輪ある車の場合は、78が基準で1輪に対して425kgまで負荷能力があるタイヤという意味です。

※タイヤサイズが同じでも数値が異なることがあります。

❸ N:速度記号

乗用車と同じく、規定の条件のもとでそのタイヤが走行できる最高速度を表す数字です。「N」は時速140kmを意味します。

※タイヤサイズが同じでも対応できる最高速度が異なる場合があります。

ISO表示についてご紹介してきましたが、「165SR14」「145R12 6PR」など違う表示をしているタイヤもあります。
自分で判断がつかない場合は、カー用品店などタイヤのプロに確認してもらいましょう。

タイヤはサイズ以外にも
選び方がある!

タイヤ色々

タイヤはサイズだけで決めるのではなく、軽自動車、コンパクトカー、セダン、ミニバン、SUVなど「車両にあった選び方」や「乗り方にあった選び方」があります。また、ミニバンやSUVなどは専用タイヤもあります。
特にSUV専用タイヤは、静粛性や燃費性能に特化しているタイヤからオフロードに特化しているオフロードタイヤなどさまざまな種類がありますので、自分の乗り方に合ったタイヤを選ぶことがポイントといえます。

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タイヤサイズを変更する際の
注意点

ロード

純正タイヤからサイズを変更する場合は、タイヤがフェンダーからはみ出していないか、接触していないかなどの確認が必要です。
サイズ変更することで走行性能が悪くなったり、スピードメーターと実際の速度に誤差が生じたり、車両安全装置の誤作動、タイヤがバーストするなどのトラブルが起こる可能性もあるので注意が必要です。

インチアップについて

インチアップ

インチアップとは、タイヤの外径を変えることなく、タイヤの内径(ホイールのリム径)を大きくすることです。逆に外径を変えずタイヤの内径を小さくするとインチダウンになります。
大きいホイールに交換したい、見た目にインパクトがほしいなどの理由でインチアップを希望する方は少なくありませんが、過度なインチアップを行うと、タイヤが車体に干渉したり、タイヤに負荷がかかってへたりやすくなったり、車の運動性能も落ちるためバランスが悪くなることもあります。

インチアップのメリット

インチアップのメリットは、偏平率が小さくなるため接地面が大きくなり、コーナリング等ではグリップ力が上がることが期待されています。また見た目のドレスアップにもなります。

インチアップのデメリット

デメリットはタイヤが薄くなるため、路面から衝撃が伝わりやすくなることで乗り心地が悪くなったり、転がり抵抗が増えたりなどで燃費の悪化が考えられる点です。またノイズ性能が低下する恐れがあります。

まとめ

タイヤにはたくさんの情報が記されています。自分の車のタイヤの情報を把握することで、消耗したからタイヤ交換をしよう…という考え方から、より自分好みのタイヤを選ぼうというきっかけにもなるはずです。タイヤは安全快適な車生活を送るために欠かせない大切なパーツ。タイヤの知識・見方を知って、タイヤ選びも楽しみましょう。

よくある質問

タイヤサイズはどこで確認できる?

タイヤの側面(サイドウォール)で確認できます。

タイヤサイズの表示には
どんな意味があるの?

タイヤ幅、偏平率、リム径(インチ)、ロードインデックス(最大負荷能力)、速度記号(規定の条件下でタイヤが走行可能な最高速度)がわかります。

タイヤサイズの変更の注意点は?

タイヤサイズを純正のタイヤサイズから変えるときは、タイヤがフェンダーからはみ出さないか、タイヤが車体に接触しないかなど注意が必要です。車に適さない大きすぎるタイヤ、小さすぎるタイヤを装着すると、メーターの誤差が生じる可能性や、走行性能が悪くなったり、タイヤがバーストするなどのトラブルが起こる可能性があるので危険です。

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この記事を執筆・監修した人
鈴木珠美(Suzuki Tamami)

カーライフアドバイザー&ゆるトレ講師。車専門誌、女性誌の編集者を経て、車のある暮らしにまつわる企画・編集・執筆。また運転疲れを軽減し、安全運転へ導くストレッチの監修も行う。女性の車生活を応援する「beecar(ビーカー)」編集長。その他、ワークショップの開催、TV・ラジオ出演等

※2024年9月27日時点の情報に基づいた内容です

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