オイル交換の
目安と頻度

をプロが簡単解説！

一般的なオイル交換時期の
目安とは？

車を使用する状況やエンジンの種類などによってもエンジンオイルの交換時期は変わります。まずは一般的なオイル交換時期の目安を知り、それを基準に適切なオイル交換の交換時期を判断しましょう。

走行距離と使用期間から
判断する目安

一般的なエンジンオイルの交換時期は、前回のオイル交換から使用期間だと6か月、または走行距離5,000㎞走ったときに1度交換するのが目安です。これはカー用品店のジェームスでもおすすめしているオイル交換時期です。通常のガソリン車よりもエンジンに負荷がかかりやすいガソリンターボ車の場合は使用期間だと3カ月～6カ月、走行距離3000～5000kmがエンジンオイル交換の目安です。

自動車メーカーが定める目安

各自動車メーカーでも、独自のエンジンオイルの交換時期の目安を提示していますが、一般的なエンジンオイル交換時期の目安とは異なるケースがあります。

自動車メーカーの
オイル交換時期の目安例［トヨタ］

出典：交換時期の目安 トヨタ自動車WEBサイト ▼

一般的なエンジンオイル交換時期の目安は、自動車メーカーが推奨する交換時期よりも少し早めに設定されている場合があります。いずれの場合も、車の種類や車を使う状況によって異なります。事実、自動車メーカーもエンジンオイルの交換時期は車を使う環境によって異なることが明記されていて早めの交換を推奨しています。

自動車メーカーが推奨している交換のサイクルも、一般的な交換時期も、あくまで目安。車の種類や、どのように使っているかによって、オイルの劣化の進行状況は変わりますので、車のエンジンの負担を考えると早め早めのエンジンオイル交換が安心です。

乗り方によって目安は変わる？
シビアコンディションとは

「シビアコンディション」とは、渋滞の中を走ることが多い、短い距離を頻繁に走る、走行距離が多い、坂道を走ることが多い、雪道や砂利道走行が多い、サーキットなどでスポーツ走行に行くことがある、など車にとって過酷な使用環境のことをいいます。
シビアコンディションで走行している車のエンジンオイルもまた、過酷な環境にさらされているため、オイルの劣化の進行が早く、オイルの交換時期は早まります。

シビアコンディションの例
［国内自動車メーカー］

目安として下記のいずれかでの走行が走行距離の30％以上の場合、シビアコンディションに該当します。

悪路（デコボコ道、砂利道、未舗装路）での
走行が多い

○悪路の目安
・運転者の体に衝撃(突き上げ感)を感じる荒れた路面
・石をはね上げたり、わだち等により下廻りを当てたりする機会の多い路面
・ホコリの多い路面

雪道での走行が多い

走行距離が多い

○目安：20,000km以上/年

山道、登降坂路での走行が多い

○目安：登り下りが多く、ブレーキの使用回数が多い

短距離の繰返し走行が多い

○目安：8km/回

外気温が氷点下での繰り返し走行が多い

低速走行が多い場合

○目安：30km/h以下

アイドリング状態が多い

軽自動車のオイル交換は早めがいい？

軽自動車は排気量が小さく、そもそもオイル量が少ないにも関わらず、普通車と同じような高い回転数で走ることが多いため、エンジンオイルに負担がかかりやすい環境です。またターボエンジンが搭載されているターボ車であればなおのこと、エンジンオイルへの負荷は大。早めのオイル交換を心掛けましょう。

オイルフィルター交換の目安は？

エンジンオイルの汚れを取り除く役割を果たすオイルフィルター。定期的な交換はエンジンオイルの性能を保ち、エンジンの機能を維持するために必要です。交換時期（交換頻度）の目安は、エンジンオイル交換2回につき1回が目安。ただしオイル交換時期がだいぶ過ぎてしまった車はオイル交換のたびにオイルフィルターを交換する場合もあります。

「オイルフィルター （エレメント）の
役割って？」についてさらに詳しく

使用期間や走行距離以外の
目安とは？

一般的にオイル交換は走行距離5000km、使用期間は6カ月が目安ですが、走行距離、使用期間だけでは一概に言いきれない、オイル交換のタイミングを知らせる目安があります。それではどんな場合かを説明します。

エンジンのノイズや振動の大きさ

エンジン本体からのノイズや振動が大きくなった、何となくパワー感が落ちた、エンジンがかかりにくいなどの症状が出たらエンジンオイルの劣化が原因かもしれません。1度オイルをチェックすることをおすすめします。

エンジンオイルの量と色

エンジンオイルは自分でも点検することが可能です。色に関しては自己判断が難しいですが、オイルの量は確認することが可能です。エンジンオイルは走行するたびに微量ながら減っていきます。シビアなコンディションでの使用では減り方も大きくなるケースがあります。セルフチェックでの判断が難しい場合はプロに相談しましょう。

オイルの色比較　左）新品／右）約5,000キロ走行

目安と違う交換頻度だと
リスクはあるの？

ここまでエンジンオイルの交換時期の目安について説明してきましたが、目安よりも早く交換した場合に起こるデメリットはあるのか、反対にオイルの交換時期がだいぶ過ぎてしまった場合に起こる問題点を紹介します。

オイル交換のタイミングが早いと
どうなる？

早めのオイル交換はオイルを良い状態に保つことができ、結果、愛車を守ることにもつながります。しかしオイル交換の時期が早過ぎる場合は、車への問題はありませんが、まだ使えるオイルを破棄するのは不経済ですし、環境への負荷も考えて適切なタイミングでオイル交換をしましょう。

オイル交換のタイミングが遅いと
どうなる？

オイル交換の頻度が遅い場合は、エンジンへの負担が大きくなります。オイル交換の目安が過ぎているということは、劣化したオイルを使用しているということ。劣化したまま放置すると燃費低下のリスクや、エンジン内部の摩耗が進んだり、最悪はエンジントラブルにつながる可能性も高くなり、大きな修理費用になる場合も。

まとめ

エンジンオイルは走れば微量ながら減っていくもので、走っていなくても時間が経つとオイルは劣化していきます。オイル交換を先延ばしにしても目に見えないところでエンジンに負担を増やしているだけ。また車の使い方、乗り方は1台、1台異なるので、オイル交換の目安はあくまで目安と考えて、自分の車にとっての適切な交換時期を見極めてオイル交換を心がけましょう。早め早めのオイル交換は、結果的に大きな出費を防ぎ、車を守るコツになります。

よくある質問

オイル交換の目安はどれくらい？

前回の交換から、走行距離5,000kmまたは使用期間6カ月に1回が目安。ターボエンジン車(ターボ車)の場合は早めの交換を心がけましょう。

軽自動車の場合、
オイル交換の目安で交換する？

軽自動車は排気量が小さいにも関わらず、高い回転数で走るのでエンジン負荷が大きいためオイルは劣化しやすい環境です。早めの交換を心掛けましょう。

オイルフィルターは
どのくらいの目安で変える？

オイル内の不純物を取り除く役目を果たすオイルフィルターは、オイル交換2回につき1回の交換が目安です。

走行距離と使用期間の他にも
目安はあるの？

距離と使用期間だけでなく、オイルの量が適切に入っているかオイルの色の状態を確認することもオイル交換の時期を知らせる目安になります。自分でも確認することができるので定期的に点検しましょう。

目安とは違う時期に
オイル交換するのはよくない？

早いタイミングでオイル交換をすることは良いオイルの状態を維持することができるので、車的に問題はまったくありませんが、遅過ぎるオイル交換はエンジンに負担をかける期間が長くなるので、さまざまなエンジントラブルを起こす可能性が高まります。